2020年12月に「コロナショックからエネルギーを考える」と題して、株式会社ユニバーサルエネルギー研究所 代表取締役社長の金田武司氏と元衆議院議員の金子恵美氏のお二人にご対談いただきました。

 

<対談概要>
コロナ感染拡大時のマスク不足を経験して、私たちは「自給」の大切さを実感した。マスクの国産率は2割であるが、実は海外で製造されたゴムや不織布を国内でつなぎ合わせたものであって、「自給」とは言えない。日本はオイルショックを経験して、石油への依存度を下げてエネルギー自給率を高めることの重要性を学び、「省エネ」「新エネ」「原子力」に取り組んできたという歴史的経緯があるものの、いまだに自給率は10%に満たない状況。
このような中、世界の脱炭素化の流れを受けて、日本は発電において再生可能エネルギーの比率を高め、CO2を排出する火力のうち、非効率な石炭火力発電を廃止することとしている。再生可能エネルギーによる発電で使用する太陽光パネルなどは海外製が大半を占めており、マスク同様に輸入できなくなれば「自給」できなくなるという危うさがある。さらに、東日本大震災以降、原子力発電所が停止している中で、石炭火力発電を廃止することは、LNG火力発電に頼らざるをえない状況に陥ることとなる。これはオイルショック時と同様に特定のエネルギーを海外に依存する状態であり、「自給」の面で日本の弱点となってしまう。
また、日本のエネルギー調達コストは国の経済を左右する規模の大きな額である。太陽光発電設備や燃料を海外から調達することは、日本の大量のお金が海外に流出することを意味しており、エネルギーの海外依存率が高いということは日本の経済力低下にもつながる。
エネルギー政策を考えるうえでは、一面だけを見て判断するのではなく、資源の少ない日本の地理的特殊性、これまでの歴史的経緯や国の経済力など、総合的に考えていく必要がある。